11月26日(金)第14回講座

 

講義前に大畠ディレクターから説明。

まち歩きは、本日の寺内町歩きが今期最終とのことです。

 

午前の部(9:50~12:05)

富田林寺内町とは                    松原市社会教育委員長  西田 孝司 講師

 

西田先生は、江戸時代以来の絵図や地元に伝わる地方文書などの歴史資料からアプローチし分析する方法で研究されています。

 

 

     じないまち交流館

 

     午前の講義場所です。

 

 

① 日本輿地通誌・畿内部河内國 1735(享保20)年

  8代将軍 徳川吉宗の時代

  全国64州の歴史・地誌をまとめた物の河内國版

  元正天皇時代に、「河内」を名乗る。

 ・当初は次の14郡

  錦部、石川、古市、安宿、大縣、高安、河内、讃良、

  茨田、交野、若江、澁川、志紀、丹比(※)

   (※)丹比が広いので後に「丹北・丹南・八上」に分かれ、16郡となる。

 ・石川郡の村里は、東板持・山中田・富田林などの16村。

 

 

 

                          ② 河内鑑名所記 1679(延宝7)年

                            観光地を記したもの。絵図はスケッチ程度。

                            スポンサーは河内屋可正、まとめは三田浄久。

                            石川郡は、金剛山・千早城・河内観音寺・竜泉寺・富田林など18所。 

                            富田林:「茂る杉 富田林か 酒はやし」

 

 

 

③ 河内名所圖會 1801(享和元)年

  鳥瞰図です。

  絵図は、絵描きが現地を訪れ描いていたとのこと。

 ・寺内町は江戸時代後半~明治時代には、500軒超・2000人超が住んでいた。

 ・富田林

  南河内、都会の地。

  河内での葡萄の栽培発祥地で、葡萄酒も名産。

 ・興正寺懸所

  京師興正寺の輪番所。

 

 

 

                          ④ 大阪府全志 1922(大正11)年

                           ・1889(明治22)年の町村制施行に伴い、毛人谷村も含めた石川郡富田林村

                            となる。

                           ・1896(明治29)年に南河内郡富田林町となり、南河内郡役所を設置。

                           ・興正寺第14代證秀上人が、富田芝と称せる荒原を靑銅銭100貫文で得て拓き、

                            富田林と称す。

  

歴史知れば 街に愛着 !!

「人生の楽園」出演ご夫妻の「和」や伴侶の落ち話などプライベートなネタまでありがとうございました。

親しみを感じる講義でした。

 

 

午後の部 (13:00~15:00)

まち歩き・富田林寺内町                   富田林ボランティアガイドの方々 3名

 

3グループに分かれて、まち歩きをしました。

スタートでの説明。

門前町 お寺に訪れる人々で賑わい、商家が増えて大きくなり町となった。

寺内町 お寺を建て寺と共に生活するため、人々が集まり町を形成した。

 

 

町並みとまち歩き風景

 

なぜか、現代の軽自動車も写っています。

 

煙出し

 

かまどの煙を外に出すために作られた超し屋根。


 

虫籠窓

 

屋根裏部屋の明かりと風通しのために設けられた。

写真は明治時代の建物で、長方形。

 

「あて曲げ」の辻

 

半間ほどずらし、見通しを妨げるように作られた。


 

鬼瓦

 

キリッとしたイケ面です。

 

薬師堂

 

小窓から、優しい顔の薬師如来さまが拝めました。

 


 

興正寺別院山門(重要文化財)

 

元伏見桃山城の城門の一部。

門前の城之門筋は、日本の道百選に選ばれています。

現在は修理中、1億7500万円(7.5%)を負担。

 

 

旧杉山家住宅(重要文化財)

 

石上露子の生家

NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」ヒロイン安子の夫・稔さんの実家の玄関門に使用されています。

 

 

 


 

旧郡役所跡の石垣

 

午前講師の西田先生が、案内板なりともあってほしいとおっしゃっていました。

 

 

  どの道路もよく車両が通るのが、少しびっくりポンでした。

  後ろ向きでのガイドお疲れさまです。

  ありがとうございました。